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ミニマム子育て【心に届く絵本20冊】。

絵本を選ぶ基準は何だろう?と考えた時、ふと思い当たるのは私の場合「幼少期の体験」が全てだと思います。


通った幼稚園のことを、最近よく思い出すのですが、今から考えても素晴らしい幼稚園だったなぁと記憶しています。


幼稚園のときに読んだ絵本が、はっきりと自分の選書に繋がっているなぁと感じたのは、子どもたちに絵本を選ぶ立場になってからでした。


私が通った幼稚園の毎月の配本は、全て福音館書店さんのもので、大人になって選び集めた絵本も、ダントツで同社のものが多く、絵本を学びたいなぁと思って手にとった本は偶然、松居直さんのものでした。


私は、その松居直さんが福音館書店の編集長をされていたちょうどその頃、それらの絵本の恩恵を受けてきた、貴重で幸せな絵本体験で幼少期を過ごしたのです。


もちろん福音館書店さん以外の出版社からも良い絵本はたくさん出ています。


ですが、やはり福音館書店さんが多くなってしまうのは、幼少期の絵本体験が全てのような気がして仕方ありません。


たくさんある絵本のなかでも、「これだけは読んで育って欲しいなぁ」と思うものがいくつかあります。


その数冊をミニマム子育て【心に届く絵本20冊】としと、お送りしたいと思います。


ミニマム子育て【心に届く絵本20冊】。_d0362322_15071765.jpeg


まずは、こちらの3冊。
★おやすみなさいのほん
マーガレット・ワイズ・ブラウン

★てぶくろ
うくらいな民話


★わたしとあそんで
マリー・ホール・エッツ


黄色い表紙の絵本を集めてみました。


3冊とも、静かな静かな絵本。あっと驚くような仕掛けも、ドキドキワクワクするような冒険もありません。


ですが、この3冊は真夜中に音も立てずにしんしんと降り積もる雪のように、子どもたちの心の中を埋めて行くであろう物語。


大人から見て【面白いお話し】ではありません。ですが、子どもの柔らかな感性にまっすぐに届く絵本だと思います。


ミニマム子育て【心に届く絵本20冊】。_d0362322_15370361.jpeg


次の2冊は、オレンジ色の表紙を集めてみました。


★しょうぼうじどうしゃじぷた
わたなべしげお


★もりのなか
マリー・ホール・エッツ


この2冊は、ちょっとした冒険とファンタジーが織り混ざった絵本。【しょうぼうじどうしゃじぷた】は、簡単に言ってしまうなら、「コンプレックスを克服し、自分の居場所を見つける物語」です。


ですが私は、子どもの絵本でありながらコンプレックスに感じている部分。つまり、「他人を羨ましく思う気持ち」が素直に書かれているところが、凄い!と思ってしまいます。


【もりのなか】は、架空の物語です。もりのさんぽに出かけた「ぼく」は、たくさんの動物と行列を作ります。


何よりも大好きなシーンが最後。お父さんが迎えに来るシーン。


お父さんが迎えに来たとき、動物たちは姿を消してしまいます。


これは、はっきりとファンタジーの内側にいる子どもと、ファンタジーの外側にいる大人が存在することがわかる瞬間。


でも、この後のお父さんのセリフが秀逸。かつてお父さんもファンタジーの住人だったことがわかる一言。


さて、何て言ったのか、ご自身の目で確かめてみてくださいね。


最後までお読みいただきありがとうございます。


私なりの絵本論ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。





by maria_ouchi0815 | 2017-11-13 16:25 | 子どもと絵本