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モンテッソーリ教育③。

久しぶりの雨続き。梅雨の本番を迎えたなぁという感じがしますね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?


さて、モンテッソーリ教育の記事、たくさんの方に読んでいただきありがとうございます。


我が家は3人の子どもたちと、モンテッソーリ教育をベースに、子どもの心理カウンセラーでもある母親の私が「我が家流」にアレンジしたりしながら共に暮らしてきました。


ですが、どちらにしても子どもたちの「やりたい!知りたい!やり遂げたい!」がど真ん中にある子育てです。


簡単に言えば、子どもが「やりたい!知りたい!」と思えるように環境を整え、その欲求が子どもの側から溢れ出ることを待ち、やり始めたら、最後まで見守る。


モンテッソーリ教育とは、本来そういった教育法で、子どもの本質を見極めた、素晴らしいものだと思います。


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以前の記事はこちらから。

さて、今日はモンテッソーリ教育における「敏感期」のお話をしようかな?と思います。


「敏感期」とは、モンテッソーリ教育を少しご存知の方なら耳にしたことがあるかもしれませんが、モンテッソーリ教育独自のものではありません。


「敏感期」とは、ド・フリースという生物学者が使い出した言葉です。この生物学で発見された生命のエネルギーを、人間の子どもたちにも見出し、そのエネルギーに沿った教育法を施した人が、マリア・モンテッソーリという人なのですね。


「敏感期」は、それぞれの年齢ごとにありますが、モンテッソーリ教育では特に、幼少期に重点を置いているのは、先日もお話しました。


人間が3歳までに得る知識は、大人がその後の60年間、一生懸命努力して獲得する量に等しいと言われています。


この時期の子どもは驚くべき速さで身辺にあるものすべてを習得して行きます。言語、習慣、宗教などを吸収し、子どもたちの心にひっそりと根を下ろします。


つまり、3歳までの身辺の環境はその人の生涯に影響を与えると言っても過言ではありません。


ですから、このブログでも常日頃からお伝えしているのですが、子どもにとっては「家」。つまり、暮らしが最も大切であるということが、お分かりいただけるかと思います。


子どもたちはいかに、安心できる環境で、絶対的に信頼できる親から愛され、美しい言葉や音楽、豊かな文化に触れ、自然や動物が身近にある環境で育ったのか。


そのことが、子どもたちの3歳以降に非常に重要な役割を果たします。子どもたちの「吸収する心」に焦点をあて、この時期を特に「秩序の敏感期」とモンテッソーリは名付けました。


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具体的に言うならば、3歳までの子どもたちは、お母さんにたくさん抱っこやおんぶをされながら、美しい言葉で紡がれた絵本に親しんだり、美しい音楽が流れる安心できる整えられた部屋で、お母さんと一緒に絵を描いたり、ハサミを使うことを教わったり、折り紙を折ったり。モンテッソーリ教育で言うならば「お仕事」をしたり。※先日から写真でご紹介しているのものがそうです。


お散歩に出て、雨の音を聞いたり、砂を触ってみたり、水たまりに飛び込んでみたり、犬に関心を持ってみたり。


暮らしそのものを大切にする毎日を過ごしていれば、子どもは間違いなく育つ。ということではないでしょうか?


心理カウンセラーとして、子どもたちと接していると、間違いなくこの「敏感期」を逃しているなと感じる子どもに出会うことがあります。小学生くらいでも顕著に現れます。


この敏感期を逃すとどのような子どもに育つか?それは心に「情緒」が育っていない状態です。


情緒がない状態とは、粗野で乱暴で諦めやすく、捻くれた見かたでものを見たり、大人がいないとずるいことをしたり、暴力を振るったり。物質的なものに価値を見出したりしやすくなっている状態を指します。


モンテッソーリ教育では、「美しい」ということを重要視していますが、これには私も同感です。


「美しい状態」を知ることは同時に「美しくない状態」を「居心地が悪い」と感じることを知ることです。


それが子どもたちにとって、どれだけ大切なことか計り知れません。


モンテッソーリ教育が、「美しい道具」に拘る理由も、実は子どもの本質に寄り添った教育法であることを忘れずにいたいなぁと思います。


by maria_ouchi0815 | 2017-06-30 13:29 | モンテッソーリ教育